隣の映画観|映画評|映画『ランペイジ 巨獣大乱闘』(岡山和正)

© 2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

知らないけれど知っている世界と本当に知らない世界

現代を生きる私たちは、たくさんのことを知っている。

例えば、宇宙はどんなところか・・・映画や小説、雑誌など様々な媒体から得た情報で、私たちはなんとなく宇宙について知っている。動物についても同じだろう。私たちは、図鑑、実際に足を運んだ動物園、人によっては実際に大自然の中で動物を見た人もいるかもしれない。なぜ、それらを知ろうとしてきたのか。そして、そこに足を運ぶのか。それは、私たちの中に“好奇心”という巨獣が棲みついているからにほかならない。

 

先人たちは、その“好奇心”で地球儀を埋めた。科学の力で、目に見えない世界や人体の謎も多くのことが解明されている。そして、数多の創作をし、どの表現も先人の足跡を踏まずに行うことが難しくなっている。

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映画『Rampage』(邦題:ランペイジ 巨獣大乱闘)は、宇宙から始まる。私は宇宙を知らない。しかし、宇宙で何が起こるか、私はなんとなく知っている。

巨大生物に立ち向かう軍隊。私は軍の指令室を知らない。しかし、指令室で起こる人間同士のトラブルや、銃火器の使用で一悶着起きることもなんとなく知っている。

墜落しかけた飛行機。私は飛行機のドアが外れて立っていられないくらいの爆風に晒されたことはない。とはいえ、飛び降りてパラシュートを開けば助かることを知っている。

映画『Rampage』(邦題:ランペイジ 巨獣大乱闘)の登場人物たちは、基本的に“私たちが知っている”動きをしてくれるので期待を一切裏切らない。私たちを裏切るのは、“巨獣たち”、巨大化したゴリラ、オオカミ、ワニ、そして、俳優/プロレスラーのDwayne Johnson(ドウェイン・ジョンソン)演じる霊長類学者のDavis Okoye(デイビス・オコイエ)である。この四体の巨獣が、私たちを知らない世界に連れて行ってくれる。

そして、私たちが知らない、私たちを裏切る“巨獣たち”こそが、私たちの心の中に棲む巨獣を倒してくれることだろう。

文: 岡山 和正

 
岡山 和正 (おかやま・かずまさ)

ライター/心理カウンセラー。SOUL SAPIENS | ソウルサピエンスの映画評「隣の映画観」を連載、心理カウンセラーの視点と新しい切り口から映画作品を分析。カウンセリングにも映画に関する話題を活用している。また、普段から不登校問題の解決や対人関係の改善を中心に幅広い問題や課題の解決に奮闘。日本国ではまだ馴染みが薄いカウンセリングやカウンセラーではあるが、Health(健康)とMental Health(精神的健康)を重要視する海外のように、対人関係や職場環境等の問題を抱える日本国内でも学校や職場におけるカウンセリングを日常化するために挑戦している。情勢や歴史、精神論にも造詣が深い。

作品情報
Rampage
ランペイジ 巨獣大乱闘

それは人類の誰も気づかぬうちに始まった。最新を誇る遺伝子実験の失敗によって、なんと普通の動物たちが突如進化し始める!ゴリラ、オオカミ、ワニなどが猛烈に巨大化し、凶暴化してしまう。ヤツらの成長はとどまることを知らず、もはやクソデカい巨獣と化し、陸・海・空おかまいなしに街で破壊の限りを尽くす大乱闘をおっぱじめる!シカゴを舞台に、巨獣たちの暴れる理由は一体なんなのか?生物ピラミッドが一夜にしてひっくり返った人間たちに、巨獣たちの大乱闘を止めることができるのか?『パシフィック・リム』『キングコング:髑髏島の巨神』に続く、巨大怪獣パニック・アクション!

  • 公開: 2018年5月18日(金曜日) 全国ロードショー
  • 監督: Brad Peyton(ブラッド・ペイトン)
  • 製作総指揮: Dwayne Johnson(ドウェイン・ジョンソン)、ほか
  • 原作: Rampage by Midway Games(ビデオゲーム『ランペイジ』 by ミッドウェイゲームス)
  • 出演: Dwayne Johnson(ドウェイン・ジョンソン)、Naomie Harris(ナオミ・ハリス)、Jeffrey Dean Morgan(ジェフリー・ディーン・モーガン)、ほか
  • 配給: ワーナー・ブラザース映画

Rampage
ランペイジ 巨獣大乱闘
rampagemovie.jp

 

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