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書籍『サピエンス全史』著者ユヴァル・ノア・ハラリが新型コロナウイルスについて米誌に寄稿—グローバルな信頼と団結を

世界的なベストセラー書籍『サピエンス全史』『ホモ・デウス』などの著者ユヴァル・ノア・ハラリ氏が新型コロナウイルスと感染症に関する見解を『TIME』に緊急寄稿。その内容とは?記事を読み進めよう!

 
TIME『In the Battle Against Coronavirus, Humanity Lacks Leadership』
TIME『In the Battle Against Coronavirus, Humanity Lacks Leadership』March 15, 2020 ©︎ 2020 TIME USA, LLC.
Yuval Noah Harari|ユヴァル・ノア・ハラリ

Yuval Noah Harari|ユヴァル・ノア・ハラリ Photo by Olivier Middendorp

歴史学者/哲学者のYuval Noah Harari(ユヴァル・ノア・ハラリ)が、アメリカ合衆国の雑誌『TIME』(『タイム』)にSARS-CoV-2 / COVID-19(新型コロナウイルスによる急性呼吸器疾患(感染症))についての見解を緊急寄稿した。

 

世界的なベストセラーとなった2014年出版の書籍『Sapiens: A Brief History of Humankind』(邦題『サピエンス全史:文明の構造と人類の幸福』(河出書房新社))、2016年出版の書籍『Homo Deus: A Brief History of Tomorrow』(邦題『ホモ・デウス:テクノロジーとサピエンスの未来』(河出書房新社))、2019年出版の書籍『21 Lessons for the 21st Century』(邦題『21Lessons:21世紀の人類のための21の思考』(河出書房新社))の著者でもあるユヴァル・ノア・ハラリが、新型コロナウイルスと感染症についての見解を緊急寄稿し、アメリカ合衆国現地時間2020年3月15日(日曜日)に雑誌『タイム』に『In the Battle Against Coronavirus, Humanity Lacks Leadership』(『人類はコロナウイルスといかに闘うべきか—今こそグローバルな信頼と団結を』)として掲載され、翻訳家の柴田裕之によって翻訳された全文が河出書房新社『Web河出』に掲載された。

これまでも人類の危機について著書や講演で訴えてきたユヴァル・ノア・ハラリは、新型コロナウイルスの感染症拡大への対抗手段は「分離ではなく協力である」と断言。これまで世界で発生した感染症拡大の過去を振り返り、真の安全確保は「信頼のおける科学的情報の共有と、グローバルな団結によって達成されることを歴史は語っている。国際協力は、効果的な検疫を行なうためにも必要である。隔離と封鎖は、感染症の拡大に歯止めをかける上で欠かせない」と、歴史から学び、高度な国際的信頼と協力が求められることを強調。ウイルスの危険性については「人間の体内で増殖しているうちに、ときおり変異を起こす。ほとんどの変異は無害である。だが、たまに変異のせいで感染力が増したり、人間の免疫系への抵抗力が強まったりする。そして、今度はこのウイルスの変異株が人間の間で急速に広まる。たった1人の人間でも、何兆ものウイルス粒子を体内に抱えている場合があり、それらが絶えず自己複製するので、感染者の1人ひとりが、人間にもっと適応する何兆回もの新たな機会をウイルスに与えることになる」、伝染病やバイオテロなどを主題としてきた作家のRichard Preston(リチャード・プレストン)が著書『Crisis in the Red Zone』(『レッドゾーンの危機』)で書いたエボラ出血熱の感染爆発も例に挙げ、感染症において人々が認識するべき最も重要な点について「どこの国であれ一国における感染症の大流行が、全人類を危険にさらす」と、感染者が増える毎にウイルスが人を媒介して遺伝子の中で有害な変異を起こす可能性があり、世界中の人々の命に直接の脅威と人類全体の危機に繋がるため、新型コロナウイルスに変異を起こさせる機会を与えてはならないとし、「人類は境界を厳重に警備する必要がある。だが、それは国と国の境界ではない。人間の世界とウイルスの領域との境界を守る必要がある」と、ウイルスとの戦いについても書いている。いま人類が深刻な危機に直面している理由についても言及し、「新型コロナウイルスのせいばかりではなく、人間同士の信頼の欠如のせいでもある。感染症を打ち負かすためには、人々は科学の専門家を信頼し、国民は公的機関を信頼し、各国は互いを信頼する必要がある。この数年間、無責任な政治家たちが、科学や公的機関や国際協力に対する信頼を故意に損なってきた。その結果、今や私たちは、グローバルで協調的な対応を奨励し、組織し、資金を出す指導者が不在の状態で、今回の危機に直面している」と、あらゆるレベルでの信頼とその構築の重要性を指摘。さらに「今回の危機の現段階では、決定的な戦いは人類そのものの中で起こる。もしこの感染症の大流行が人間の間の不和と不信を募らせるなら、それはこのウイルスにとって最大の勝利となるだろう。人間同士が争えば、ウイルスは倍増する。対照的に、もしこの大流行からより緊密な国際協力が生じれば、それは新型コロナウイルスに対する勝利だけではなく、将来現れるあらゆる病原体に対しての勝利ともなることだろう」と、地球規模で国際的な団結をすることで、今回の危機と、今後も予想されるであろう病原体による危機を乗り越え、勝利すると訴えている。

ユヴァル・ノア・ハラリが訴えるグローバルな信頼の構築と団結は、重要である。しかし、中華人民共和国を起源とする今回(2019年発生)のSARS-CoV-2 / COVID-19(新型コロナウイルスによる急性呼吸器疾患)、2002年発生のSARS(新型コロナウイルスによる重症急性呼吸器症候群)など、これまでも中華人民共和国(政府)が公衆衛生を含める人権を侵害し、怠慢であったことは事実であり、事実・情報の公表を遅らせ、世界的に多数の死者や被害者を出し、経済的ダメージを与え、損害・損失を負わせている責任は大きく、謝罪や是正、事実と正しい情報の公開・共有はもちろん、経済大国の一国と自負しているのであれば各国に負わせてしまった損害・損失を賠償すべきであり、各国も声を上げるべきである。これは争いではなく、国際社会に正しい形で参加させることである。他にも台湾・香港・チベットの問題、人権侵害、領海・領空侵犯、海洋・諸島侵略なども同時に是正し、その対応によっては中華人民共和国に対する世界の人々の目の向け方や国家間の信頼・協力関係の構築の仕方も大きく変わり、今後予想されるさらなる危機にも対処できるはずだ。中華人民共和国(政府)が変わるチャンスでもある・・・が、そう簡単にはいかないだろう。

 

感染が拡大しているここ日本国でも他人事ではなく、危機感を持ち、まずは個人レベルで「検温をする」「マスクをする」「手洗いをする」「アルコール消毒をする」「人が密集・接触する場所や換気の悪い場所は避ける」「物を買い占めない」「感染者を差別しない」「風評を悪くしない」「分け合う」「譲り合う」「政府や地方自治体の指示・要請に従う」など、他人と手を取り合い、助け合い、思いやり、地域レベルや国レベルでも協力し合い、(状況は違うものの)東日本大震災などの経験も踏まえて、この深刻な危機を国民が団結して乗り越えていく必要がある。

出典・参考資料: メレディス『TIME』、河出書房新社『Web河出

 

書籍情報
21 Lessons for the 21st Century
21 Lessons:21世紀の人類のための21の思考

21 Lessons for the 21st Century|21 Lessons:21世紀の人類のための21の思考

発売: 2019年11月20日(水曜日)
定価: 2,400円(税別)
著者: Yuval Noah Harari(ユヴァル・ノア・ハラリ)
翻訳: 柴田裕之
仕様: 単行本46判、472ページ
番号: ISBN 978-4-309-22788-7
発行: 河出書房新社

河出書房新社
http://www.kawade.co.jp/

 

 

© Kawade Shobo Shinsha., Ltd.

 

人類や動植物がウイルスで変異・滅亡する可能性があることは、様々な書籍や映画でも描かれている通りでバカにできず、科学が重要になってくる。生態系の崩壊や人類・動植物が滅亡に向かう前に変えていかなければならない山積している問題に気づき、解決していく必要がある。私たち日本人は、この深刻な危機を必ず乗り越えることができるはずだ。他人を思いやり、団結しよう。

     
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