世界初『セサミストリートカリキュラム』が日本国で誕生—学校教育にセサミストリートを導入

 
©/™ Sesame Workshop. All Rights Reserved. © SOUL SAPIENS Photo by Ryohei Ryan Ebuchi

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世界150の国と地域で愛され続けている子どもの教育テレビ番組『Sesame Street』(セサミストリート)のキャラクターたちやコンテンツを小学校の教育・教科に取り入れる小学校向けプログラム「Sesame Street Curriculum」(セサミストリートカリキュラム)が、世界で初めて日本国で誕生した。

 

世界150の国と地域で愛され続けている子どもの教育テレビ番組『セサミストリート』や子どもの教育プログラムを手掛けるアメリカ合衆国のNPO(非営利組織)Sesame Workshop(セサミワークショップ)と埼玉県戸田市が、世界初の小学校向けプログラム「セサミストリートカリキュラム」を発表。

小学校向けプログラム「セサミストリートカリキュラム」は、来年2019年に50周年を迎えるセサミワークショップとセサミストリートの長い道のり(歴史)の中でも最も本格的な公教育プログラムとして、「キャリア」「価値の理解」「インクルージョンの実現」の3つの視点から構成され、セサミワークショップの教育的アプローチ“Whole Child”(知的発達から情緒的発達、社会性の発達まで、子ども1人の成長を全体的に支援する)に、メットライフ財団とパートナーシップを組んで展開している金融教育プログラム「Dream, Save, Do: Financial Empowerment for Families」(夢をえがき、計画をたて、行動する:みんなで考えるファイナンシャルエンパワーメント)を加えたプログラムになっている。学校は、小学1年生から小学6年生までを対象とし、教育目標や子どもの実態に応じて選択できる各学年12プログラム(全72プログラム)のほか、学習指導案(略案)、セサミストリートのカラフルで個性豊かなキャラクターたちが登場する映像や資料などのメディア、ワークシートなどの補助教材の提供をセサミワークショップから受けることができ、教員や授業をフォローするための研修も実施される。また、子どもたちは、学校の「総合的な学習の時間」や「特別活動」、「道徳」に代わって、または、それらに加えてセサミストリートのキャラクターたちが登場する映像や資料を使ったセサミストリートカリキュラムの授業を受けることができる。さらにわかりやすく噛み砕いて説明するならば、1971年から日本国でもテレビで放送された『セサミストリート』を家で見て楽しく英語などを学んだ世代がいるように、これからの子どもたちは、学校の時間割にセサミストリートがあり、セサミストリートのカラフルで個性豊かなキャラクターたちやコンテンツを取り入れたセサミストリートカリキュラムの授業の中で他人への思いやり、“みんなちがって、みんないい”=多様性とインクルージョン、お金の仕組みや使い方などを楽しく、わかりやすく、自分の視点で学ぶことができ、隔たりのないコミュニティや社会を自分たちの力でつくり、現実の社会の中で力強く生かされ生きることを実践していくものとなっている。

子どもたちの質問に答えるスペシャルゲスト
© SOUL SAPIENS Photo by Ryohei Ryan Ebuchi

Elmo(エルモ)とハイタッチする子どもたち
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一昨日2018年9月27日(木曜日)には、世界初の事例となる埼玉県戸田市立新曽小学校においてセサミワークショップx埼玉県戸田市 連携協定調印式&小学校向け教育プログラム「セサミストリートカリキュラム」キックオフ・イベントが開催された。

埼玉県戸田市では、2017年11月から「セサミストリートカリキュラム」の実現と「セサミストリートカリキュラム」を通して子どもたちの“夢をえがき、計画をたて、行動する力の育成”、“みんなで考える力の育成”、“多様性を理解する力の育成”を目指し、セサミワークショップと埼玉県戸田市立新曽小学校が共同研究やパイロット授業を重ねてきた。

キックオフ・イベントでは、セサミストリート・ティーチャーの為田裕行がナビゲートし、セサミストリートのElmo(エルモ)が登場したほか、特別ゲストとしてイタリア共和国からオペラ歌手のOmar Kamata(オマール・カマタ)とピアニストのSergio Baietta(セルジョ・バイエッタ)が来日し、東京フィルハーモニー交響楽団 広報渉外部部長の松田亜有子と一緒に登壇。オマール・カマタとセルジョ・バイエッタは、ピアノ演奏やオペラを披露。セサミストリートカリキュラムのレッスンを取り入れたワークショップも実施され、Elmo(エルモ)と埼玉県戸田市立新曽小学校の子どもたちは日本語で、オマール・カマタはイタリア語で「みんなちがって、みんないい」を歌い、人種や国籍、言語、立場、年齢などを越えてみんなで歌うことで、多様性とインクルージョン、言葉が通じなくても音楽という表現を通して心が通い合えることを実践した。

左からセサミワークショップ・ジャパン 代表の長岡学さん、戸田市長の菅原文仁市長、戸田市教育委員会 教育長の戸ヶ﨑勤先生
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戸田市教育委員会 教育長の戸ヶ﨑勤先生
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続けて、埼玉県戸田市長の菅原文仁市長、埼玉県戸田市教育委員会 教育長の戸ヶ﨑 勤、セサミワークショップ・ジャパン 代表/エグゼクティブプロデューサーの長岡 学が登壇し、セサミワークショップx埼玉県戸田市 連携協定調印式が執り行われた。長岡 学は、「セサミストリートが50年間育んできた研究をもとにキャラクターを使った有意義で効果的なカリキュラムを埼玉県戸田市と連携し、試行、導入できたことを大変光栄に思います。私たちは、戸田市での実績と経験をもとに「セサミストリートカリキュラム」を全国、世界で展開することを目指しています」と、セサミストリートカリキュラムが実現できた喜びを噛みしめながら感慨深く挨拶。

 

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