映画『ベートーヴェン捏造』自称親友vs.愛弟子!?—井ノ原快彦“マインドが優しい人なので受け止めてくれてやりやすかった”
全国の映画館にて絶賛上映中!映画『ベートーヴェン捏造』の新たなメイキング映像が公開された!どのようなメイキング映像になっているの!?記事を読み進めよう!


山田裕貴さん演じる主人公 ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの忠実なる秘書 アントン・シンドラーと、古田新太さん演じるルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン ©︎2025 Amazon Content Services LLC or its Affiliates and Shochiku Co., Ltd. All Rights Reserved.
現在全国の映画館にて絶賛上映されている映画『ベートーヴェン捏造』の新たなメイキング映像が公開された。
今回公開されたメイキング映像は、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンに不名誉なあだ名をつけられたり、卵を投げつけられたりしていた忠実なる秘書 アントン・フェリックス・シンドラーが、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの愛弟子 フェルディナント・リースの話すルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンから受けた愛のエピソードに卒倒しそうになるシーンのメイキング映像。アントン・フェリックス・シンドラーを演じる山田裕貴のことを“山ちゃん”と呼ぶ盟友、シンガー/タレント/俳優の井ノ原快彦は、山田裕貴の主演映画である本作に二つ返事で出演を快諾したようで「絡みのシーンは1シーンしかなかったけれど、ずっと⼀緒にいる感覚で、慣れていて、彼もマインドが優しい⼈なので受け⽌めてくれてやりやすかった」と山田裕貴の人柄を大絶賛し、「(フェルディナント・リースは)天然で愛される⼈だったんだろうなと想像して、シンドラーに対して⾃慢してマウントを取るのではなく、ただただ楽しかったエピソードを話すだけ。天然で話す⽅が⼼が痛むと、“⼭ちゃん”も⾔っていた」と、自身の役柄と演技について振り返る。とにかく楽しそうにルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンとの思い出を披露するフェルディナント・リースにまったく嫌味はなく、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの死後、勝⼿に“ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの親友”と記した名刺を作成して配り、⾳楽関係者から怪しまれていたアントン・フェリックス・シンドラーは、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンから弟子として愛されたフェルディナント・リースに敗北感を感じてしまう。山田裕貴と井ノ原快彦の息のあった真逆の境遇の演技に、思わず制作スタッフも笑ってしまう。本作について、井ノ原快彦は「かなり昔の話を、いまの⽇本の、フランクな感じでやる。でも、細かいところにはこだわりがあって、その中でいまっぽい喋り方でやるのも⾯⽩いので、細かいところも⾒ていただけると楽しいと思います」と語り、セットには⼀瞬しか映らないものの、タレント/女優の市川紗椰演じる愛妻 ハリエット・マンジョンとの肖像画も飾られているという細かなこだわりぶり。2018年から放送されたテレビ朝日系列テレビドラマ『特捜9』でバディとして7年間共演し、本作では⼈⽣を謳歌しているフェルディナント・リースと、⼈⽣のすべてをルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンだけに捧げた孤独なアントン・フェリックス・シンドラーという真逆の境遇の役柄を演じた2人の演技と、対⽐の表現も見どころとなっている。
本作の脚本を手がけたお笑いタレント/俳優/脚本家/作詞家のバカリズムは、公開前に開催した製作会見で本作を「これはコメディではありません」と発表し、笑いもあるが、“真実とは?”、“なぜ⼈は嘘をつくのか?”という人間の内面や思考にまでおよぶ普遍的なテーマに迫る。昔から現在も変わらずある政治や公権力、メディアによる、また普通の人でも噂し、ソーシャルメディア上に投稿する“捏造”“フェイク”“決めつけ”などにもバカリズムのユーモアとセンスで切り込む作品。本作を鑑賞した観客は「結構考えさせられる」「⼈間の内⾯をえぐってくる」など、絶賛する感想をソーシャルメディアに投稿しているようだ。
バカリズムが贈る、愛と真実をめぐる、まさかの実話!?“偉大なる天才音楽家 ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの誰もが知るそのイメージは秘書によるでっちあげでした!”—映画『ベートーヴェン捏造』は、全国の映画館にて絶賛上映中。
《STORY》 耳が聞こえないという難病に打ち克ち、歴史に刻まれる数多くの名曲を遺した聖なる孤高の天才音楽家 ベートーヴェン(古田新太)。しかし、実際の彼は——下品で小汚いおじさんだった・・・!?世の中に伝わる崇高なイメージを“捏造”したのは、彼の忠実なる秘書 シンドラー(山田裕貴)。どん底の自分を救ってくれた憧れのベートーヴェンを絶対に守るという使命感から、彼の死後、そのイメージを“下品で小汚いおじさん(真実)”から“聖なる天才音楽家(嘘)”に仕立て上げていく。しかし、そんなシンドラーの姿は周囲に波紋を呼び、「我こそが真実のベートーヴェンを知っている」、という男たちの熾烈な情報戦が勃発!さらにはシンドラーの嘘に気づき始めた若きジャーナリスト セイヤー(染谷将太)も現れ、真実を追究しようとする。シンドラーはどうやって真実を嘘で塗り替えたのか?果たしてその嘘はバレるのかバレないのか——?
公開: 2025年9月12日(金曜日)より全国の映画館にて公開
監督: 関和亮
脚本: バカリズム
原作: かげはら史帆『ベートーヴェン捏造 名プロデューサーは嘘をつく』(河出文庫刊)
出演: 山田裕貴、古田新太、染谷将太、神尾楓珠、前田旺志郎、小澤征悦、生瀬勝久、小手伸也、野間口徹、遠藤憲一、井ノ原快彦、ほか
配給: 松竹
世界中で、しかもリアルタイムでさまざまな場所、場面で起こっている“捏造”“フェイク”“決めつけ”などの問題にも、バカリズムさんのユーモアとセンス、才能で切り込み、“真実とは?”、“なぜ⼈は嘘をつくのか?”という人間の内面や思考にまでおよぶ普遍的なテーマに迫る映画『ベートーヴェン捏造』。個性溢れるバカリズムさんと実力派俳優たちの化学反応も爆発!小澤征悦さんが新たな“バカリワールド”が開花したというように、脚本にバカリズムさんのユーモアとセンス、才能が光る。長年バディとして共演した山田裕貴さんと井ノ原快彦さんの再共演と、真逆の境遇の人物を演じることも話題に!先日開催された公開前夜祭舞台挨拶でも山田裕貴さんと井ノ原快彦さんがお互いにリスペクトし合っていることもよくわかり、本作やメイキング映像にも表れている。本作に触れる前、筆者も尊敬するあるジャーナリストの方が「真実なんて誰もわからない、真実は神のみぞ知る」と、ジャーナリズムは事実を重ねて真実に近づけるという話をされていたのを思い出したが、そこは尊敬していても共感はせず、ジャーナリズムという当事者ではない他者だからこそ客観的に、どこか無責任に言えることで、やっぱり当事者には真実は真実としてある。間違った事実や捻じ曲げた事実、不確かな事実を重ねても真実には近づかないし、それは事実でも真実でもない。そういうことがたくさんある不確実な中で(不確実な中だからこそ、それを悪用、利用する者や組織が現れ)、人々は誰かが一方的に“捏造した”“決めつけた”“作り出した”事柄や印象、情報、価値観に翻弄され、またその風潮や傾向に惑わされ、傾き、勝手に他者を蔑み、レッテルを貼り、他者だけでなく、気づかないうちに自分自身をも苦しめている。特に一部のゲームばかりやっている人やソーシャルメディアばかり見ている人は、公権力や私たちマスコミ・報道機関、陰謀論者によるプロパガンダや情報に操作されやすい傾向、洗脳されやすい傾向にあるので、ぜひ本作を観に映画館に足を運んでいただき、何かを感じ、考えることからはじめていただきたい。鑑賞後の感じ方や考え方も、それぞれ自由なので。「テレビを見ない」「映画を見ない」ことを格好良いことのように言う人がいるが、正直、知性、感性、想像力が低いんだなと感じてしまう。気が滅入るニュースやワイドショーは見なくても良いが、世界の情勢や社会問題、ひとの軌跡を取り上げたドキュメンタリー、歴史、旅、自然など、見る必要があるテレビ番組や映画作品は、たくさんある。