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中村キース・ヘリング美術館「Keith Haring: Into 2025 誰がそれをのぞむのか」6月より開催—平和と自由の意味を考える

キース・ヘリングさんの“平和”と“自由”のメッセージを紐解く展覧会が中村キース・ヘリング美術館にて開催される!どのような展覧会になるの!?記事を読み進めよう!

 
Keith Haring|キース・ヘリング
1988年の来日時、東京・原宿の歩行者天国で道路にドローイングをするキース・ヘリングさん Photo by ©︎Akira Kishida
Keith Haring - Nuclear Disarmament

《核放棄のためのポスター》 1982年 Keith Haring Artwork ©︎ Keith Haring Foundation Courtesy of Nakamura Keith Haring Collection.

展覧会「Keith Haring: Into 2025 誰がそれをのぞむのか」が、2024年6月1日(土曜日)より中村キース・ヘリング美術館(山梨県・小淵沢)にて開催される。

 

本展は、アーティストのKeith Haring(キース・ヘリング/1958 – 1990)が1984年に制作した縦1.8mに及ぶ《無題》(※2024年6月1日(土曜日)から12月1日(日曜日)までの限定公開)をはじめ、1988年制作の《軍備縮小のための図》、同年制作の《広島コンサート・バーズ》など、日本国初公開を含む広島や戦争に関する多数のドローイングを公開するほか、関係者への聞き取りやKeith Haring Foundation(キース・ヘリング財団)のアーカイブ資料を通して明らかになったキース・ヘリングと広島の繋がり、広島滞在中に訪れた場所や人々との交流、そして没後の出来事に至るまでを写真やドローイングを交えて紹介し、キース・ヘリングの反戦・反核を訴える取り組みを来年2025年に第二次世界大戦の終結から80年を迎える日本国でたどり、作品に込められた“平和”と“自由”へのメッセージを現代の視点から紐解く。さらに1986年にアメリカ合衆国ニューヨークにて「自由の女神」完成100周年を記念して1000人の子どもたちと一緒に制作した27m超の垂れ幕《シティ・キッズ自由について語る》の約1/5サイズ・6m再制作品とともに制作の様子を記録した写真や映像で、同年にドイツ ベルリンのチェックポイント・チャーリーの家(現・Museum Haus am Checkpoint Charlie(チェックポイント・チャーリー博物館))より壁画制作の依頼を受けてべルリンの壁に描いた100mに及ぶ壁画をキース・ヘリングの活動を記録し続けた写真家のTseng Kwong Chi(ツェン・クウォン・チ/1950 – 1990)による写真やキース・ヘリング財団所蔵の映像で紹介する。

キース・ヘリングが社会の動向に関心を抱くようになった経緯がわかる幼少期のエピソードから、1980年代のアメリカ合衆国を取り巻く社会情勢を背景に反戦・反核についても訴えるようになり、世界各地でのパブリックアート制作、医療・福祉団体との協働、子どもたちとコラボレーションをするに至るまで、いくつかの事例を通してその変遷をたどると同時に、中村キース・ヘリング美術館がコレクションする作品の中でも抽象的な作品を並置することで、社会的背景を踏まえた視点から抽象表現を鑑賞することも提案する本展。本展の副題は、キース・ヘリングが広島平和記念資料館を訪れた際に日記に残した「誰が再び望むのだろうか?どこの誰に?(原文:Who could ever want this to happen again? To anyone?)」という言葉に着想を得てつけられた。

キース・ヘリングは、1980年代初頭にニューヨーク地下鉄駅構内の使用されていない広告板を使った“サブウェイ・ドローイング”と呼ばれるプロジェクトで脚光を浴び、アーティストのAndy Warhol(アンディ・ウォーホル/1928 – 1987)やアーティストのJean-Michel Basquiat(ジャン=ミシェル・バスキア/1960 – 1988)らと共にカルチャーシーンを牽引し、国際的に高い評価を受ける。日本国を含む世界中で壁画制作やワークショップの開催、HIV・エイズ予防啓発運動や児童福祉活動を積極的に展開。1990年2月、エイズによる合併症により31歳で逝去した。31年の生涯のうちアーティストとしての活動期間は10年ほどだったが、世界中の日常にアートを拡散させ、混沌とする社会に“平和”と“自由”のメッセージを力強く発信し続けた。

 

展覧会「Keith Haring: Into 2025 誰がそれをのぞむのか」は、2024年6月1日(土曜日)から来年2025年5月18日(日曜日)まで中村キース・ヘリング美術館(山梨県・小淵沢)にて開催される。

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INFORMATION

 

日程: 2024年6月1日(土曜日)から来年2025年5月18日(日曜日)
時間: 9時00分から17時00分(最終入館16時30分)
休館: 定期休館日なし
会場: 中村キース・ヘリング美術館(山梨県北杜市小淵沢町10249-7)
料金: 大人 1,500円(税込) / 16歳以上の学生 800円(税込) / 障がい者手帳をお持ちの方 600円(税込) / 15歳以下 無料 ※各種割引の適用には身分証明書のご提示が必要です。
注意: 会期や開館時間等に変更が生じる場合や、休館となる可能性があります。最新情報、詳細、注意事項を公式サイトおよび公式SNSにて必ずご確認ください。
主催: 中村キース・ヘリング美術館

 
Keith Haring: Into 2025 誰がそれをのぞむのか
https://2024exhibition.nakamura-haring.com/

 

 

All Keith Haring Artwork ©Keith Haring Foundation. Courtesy of Nakamura Keith Haring Collection.

昨年2023年12月より東京・森アーツセンターギャラリーにて開催され、大好評を博した展覧会「Keith Haring: Art to the Streets」(「キース・ヘリング展 アートをストリートへ」)でも展示されたチャリティコンサート「HIROSHIMA ’88」のポスター。Keith Haringの作品を数多くコレクションする中村キース・ヘリング美術館の展覧会「Keith Haring: Into 2025 誰がそれをのぞむのか」では、その原画である《広島コンサート・バーズ》をはじめ、日本国初公開を含む戦争や広島に関する多数のドローイングも公開される。本展と彼の眼差しを通して世界が抱える課題に向き合い、現代における“平和”や“自由”の意味について一緒に考えてみよう!

 
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