セサミストリートでボブ・ジョンソンを演じたボブ・マグラスが逝去—セサミ出演以前は日本国でもシンガーとして人気を博す
世界150以上の国と地域で愛され続けているセサミストリートでボブ・ジョンソンを演じたボブ・マグラス氏が逝去した。90歳だった。記事を読み進めよう。
世界150以上の国と地域で愛され続けている子ども向け教育テレビ番組『Sesame Street』(『セサミストリート』)でBob Johnson(ボブ・ジョンソン)を演じた俳優/シンガーのBob McGrath(ボブ・マグラス)が逝去した。
ボブ・マグラスの家族は、アメリカ合衆国現地時間12月4日(日曜日)に「Hello Facebook friends, the McGrath family has some sad news to share. Our father Bob McGrath, passed away today. He died peacefully at home, surrounded by his family.(こんにちは Facebookの友人の皆さん、マグラス・ファミリーに悲しいニュースがあります。私たちの父、ボブ・マグラスが今日亡くなりました。自宅で家族に見守られながら安らかに息を引き取りました。)」とボブ・マグラスのソーシャルメディアに投稿し、同氏の死去を公表。90歳だった。
セサミストリートをはじめとするテレビ番組や子どもの教育プログラムを手掛けるアメリカ合衆国の501(c)(3)(非営利組織)Sesame Workshop(セサミワークショップ)は、ボブ・マグラスの訃報を受け「Sesame Workshop mourns the passing of Bob McGrath, a beloved member of the Sesame Street family for over 50 years. A founding cast member, Bob embodied the melodies of Sesame Street like no one else, and his performances brought joy and wonder to generations of children around the world, whether teaching them the ABCs, the people in their neighborhood, or the simple joy of feeling music in their hearts. A revered performer worldwide, Bob’s rich tenor filled airwaves and concert halls from Las Vegas to Saskatchewan to Tokyo many times over. We will be forever grateful for his many years of passionate creative contributions to Sesame Street and honored that he shared so much of his life with us.(セサミワークショップは、50年以上にわたりセサミストリート・ファミリーの最愛のメンバーであったボブ・マグラスの死を悼みます。初期からのキャストメンバーであるボブは、他の誰よりもセサミストリートのメロディーを体現し、「ABCs」や「The People In Your Neighborhood」、あるいはシンプルに心に音楽を感じる喜びを教え、彼のパフォーマンスは世界中の何世代にもわたる子どもたちに喜びと驚きをもたらしました。世界的に尊敬されるパフォーマーであるボブの豊かなテナーは、ラスベガスからサスカチュワン、そして東京まで、電波やコンサートホールを何度も埋め尽くしました。セサミストリートへの彼の長年にわたる情熱的な創造的貢献に永遠に感謝し、彼が人生の多くを私たちと共有してくれたことを光栄に思います。)」と追悼の声明をソーシャルメディアで発表し、同氏の功績を讃え、感謝の意を表している。
そして、ボブ・マグラスと共演したマペットをはじめ、歴代ヒューマンキャストやパペティア、世界中のファンも追悼のコメントをソーシャルメディア上に投稿。Big Bird(ビッグバード)は「Thank you for always being my friend, Bob. I love you.(ボブ、いつも友達でいてくれてありがとう。愛してる。)」、Cookie Monster(クッキーモンスター)は「Me eating an apple today for me friend Bob.(今日ぼくは友人のボブのためにリンゴを食べています。)」、Oscar the Grouch(オスカー・ザ・グラウチ)は「Bob was one of the nicest guys I ever knew. He was my perfect opposite.(ボブは私がいままで知っていた人の中で最も良い人の1人でした。彼は私とは正反対でした。)」、Elmo(エルモ)は「Elmo will miss Bob very much. But Elmo is learning that we all can be happy that we had a chance to be with him, and to know him, and to love him a lot when he was here. Elmo’s friend Bob taught us that.(エルモはボブがいなくなってとても寂しくなります。でも、エルモは、彼と一緒にいる機会があり、彼を知り、彼がここにいたときに彼を愛する機会があったことで、私たち全員が幸せになれることを学んでいます。エルモの友達ボブが教えてくれました。)」と、それぞれボブ・マグラスとの思い出の写真と共に人柄を偲ぶコメントを投稿している。
ボブ・マグラスは、1932年6月13日、イリノイ州オタワ生まれ。1954年にミシガン大学の音楽部門を卒業。指揮者/音楽プロデューサーのMitch Miller(ミッチ・ミラー)と共に活動し、ミッチー・ミラー合唱団でテナー歌手として活躍。1959年からはNBC『Sing Along with Mitch』(『シング・アロング・ウィズ・ミッチ』)に出演し、テナーを担当。1960年代には日本国でもシンガーとして活動し、1965年発売のLP「君住む街で/モア」、1966年発売のLP「ふたりだけの二人/口笛だけが」、同年発売のLP「サンダーボール/風よつたえて」、1967年発売のLP「禁じられた遊び」などで人気を博す。1969年に放送がスタートした『セサミストリート』でヒューマンキャスト:音楽の先生 ボブ・ジョンソンを演じ、テレビシリーズには2016年まで出演。近年では、セサミストリート50周年記念関連のテレビ番組やイベントにも出演し、歴代ヒューマンキャストが勢揃いしたことで話題となった。セサミストリートのお気に入りの回は、1978年のクリスマススペシャルと、1983年にMr. Hooper(Mr.フーパー)を演じた俳優 Will Lee(ウィル・リー)の死去について伝える回だったという。
ボブ・マグラスさんがご逝去されたとの訃報に接し、謹んで哀悼の意を表します(編集部一同)。
セサミストリートのボブ・ジョンソン、Bob McGrath氏が亡くなった。セサミストリートのはじまりから出演しているボブは、美しい歌声・発音で子どもたちやマペット、他のヒューマンキャストと一緒に歌う姿が印象的だった。日本国でもセサミストリートの放送がスタートした1971年には、1960年代に日本国で人気を博したBob McGrath氏の登場に歓喜したはずだ。テレビシリーズには2016年まで出演、その後番組の再編成に伴いシリーズへの復帰は叶わなかったが、セサミストリート50周年記念関連のテレビ番組やイベントに出演したことで50年以上に渡って出演したことになる。ここ最近は、奥様Annさんやお孫さんとの仲睦まじくほっこりする写真がソーシャルメディアに投稿されていた。心よりBob McGrath氏のご冥福をお祈り申し上げます。ありがとう、Bob。