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映画『顔たち、ところどころ』プロデューサーがアニエス・ヴェルダの生き方を語る

 
© Agnès Varda - JR - Ciné-Tamaris - Social Animals 2016.

© Agnès Varda – JR – Ciné-Tamaris – Social Animals 2016.

映画『Visages Villages』(英題:Faces Places/邦題:顔たち、ところどころ)のプロデューサーを務めた女優/プロデューサーのJulie Gayet(ジュリー・ガイエ)がフランス共和国から来日し、フランス映画際2018に出席した。

 

映画『Visages Villages』(英題:Faces Places/邦題:顔たち、ところどころ)の日本国公開に先駆け、2018年6月22日(金曜日)より神奈川・イオンシネマみなとみらいで開催されているフランス映画際2018で上映。この上映に合わせ、フランス共和国からプロデューサーを務めたJulie Gayet(ジュリー・ガイエ)が来日し、オープニングのレッドカーペットに出席、上映後のQ&Aに登壇。今回健康上の理由で来日がキャンセルになってしまった映画監督のAgnès Varda(アニエス・ヴェルダ)監督と来日が叶わなかったアーティスト/映画監督/フォトグラファーのJR(ジェイアール)の等身大パネルを抱え、登場した。

Julie Gayet(ジュリー・ガイエ)は、20歳ときにAgnès Varda(アニエス・ヴェルダ)監督が監督を務めた1995年公開の映画『Les Cent et une nuits de Simon Cinéma』(邦題:百一夜)に女優として出演して以来、Agnès Varda(アニエス・ヴェルダ)監督の才能とフェミニストとしての姿勢を尊敬し続け、映画『Visages Villages』(英題:Faces Places/邦題:顔たち、ところどころ)のプロデューサーとしてサポートしている。Julie Gayet(ジュリー・ガイエ)は、「アニエス監督は、家族と仕事をすることをとても大切にしている。そういった意味でもフェミニズムにあふれ、それはとてもいいことだと思って賛同した」と語り、映画『Visages Villages』(英題:Faces Places/邦題:顔たち、ところどころ)がAgnès Varda(アニエス・ヴェルダ)監督の娘でもある衣装アーティストのRosalie Varda(ロザリー・ヴァルダ)が「母とJRを組ませたら面白いものができる」と発案して企画がスタートしたことを明かした。また、「昔、アニエスのある映画のインタビューの場に息子のマチュー・ドゥミさんがいて、記者から「お子さんがちょっと邪魔です」と言われたが、アニエスはインタビューを中断して「私のインタビューは、息子より重要ではない」と記者の発言を跳ね返し、マチューを膝に乗せてインタビューを続けた。記者たちはビックリしていた」と、Agnès Varda(アニエス・ヴェルダ)監督の姿勢や生き方が現れたエピソードを紹介。家族のRosalie Varda(ロザリー・ヴァルダ)や息子で俳優のMathieu Demyマチュー(ドゥミ)、夫で映画監督/脚本家のJacques Demy(ジャック・ドゥミ)監督と協力し合うことを何よりも大切にしてきたAgnès Varda(アニエス・ヴェルダ)監督の芯のある生き方が、映画『Visages Villages』(英題:Faces Places/邦題:顔たち、ところどころ)でもJR(ジェイアール)とのやり取りや村の人々との交流のなかにも現れているという。

今回プロデューサーを引き受けて感じたことについて、「やはり、女性が映画を撮影する場合、資金調達の面でもガラスの天井はあると実感した。小さな予算のときはOKがもらえるが、大規模な予算になるときは、なかなか難しいのが現状。アメリカでは女性監督は全体の10%くらい、1,000,000ドルから2,000,000ドルのレベルならなんとか話がつくそうだが、それ以上になると3%くらいの限られた監督のみになる。ちなみにフランスの女性監督は全体の27%くらいだが、給料は男性の監督に比べて4割低いという状態。私はその状態を打ち破っていきたいと思う」と力強く語り、女性監督の立場の弱さと改善の必要性も明かした。

フランス共和国の田舎街を旅しながら人々とふれあい育む、でこぼこで優しい友情が映し出された心温まる長編ドキュメンタリー―映画『Visages Villages』(英題:Faces Places/邦題:顔たち、ところどころ)は、2018年9月15日(土曜日)よりシネスイッチ銀座、新宿シネマカリテ、アップリンク渋谷ほか全国で順次公開される。

作品情報
Visages Villages / Faces Places
顔たち、ところどころ

「ヌーヴェルヴァーグの祖母」とも呼ばれる女性映画監督の先駆けで、カンヌ、アカデミー両賞で名誉賞を受賞しているアニエス・ヴァルダ。そして、大都市から紛争地帯、様々な場所で、そこに住む人々の大きなポートレートを貼り出すアートプロジェクトで知られるアーティストJR(ジェイアール)。『顔たち、ところどころ』は、そんなふたりがフランスの田舎街を旅しながら、人々とふれあい、作品を一緒に作り残していくロード・ムービースタイルのハートウォーミングなドキュメンタリー。

  • 公開: 2018年9月15日(土曜日) シネスイッチ銀座、新宿シネマカリテ、アップリンク渋谷ほか全国順次公開
  • 監督: Agnès Varda(アニエス・ヴァルダ)、JR(ジェイアール)
  • 脚本: Agnès Varda(アニエス・ヴァルダ)
  • ナレーション: Agnès Varda(アニエス・ヴァルダ)、JR(ジェイアール)
  • 出演: Agnès Varda(アニエス・ヴァルダ)、JR(ジェイアール)
  • 音楽: Matthieu Chedid / -M-(マチュー・シェディッド/-M-)
  • 配給: アップリンク

Visages Villages / Faces Places
顔たち、ところどころ
http://www.uplink.co.jp/kaotachi/

 

© Agnès Varda – JR – Ciné-Tamaris – Social Animals 2016.

 

 
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