展覧会『PIXARのひみつ展 いのちを生みだすサイエンス』開幕—ピクサー作品の秘密が明らかに
展覧会『PIXARのひみつ展 いのちを生みだすサイエンス』が、2019年4月13日(土曜日)に東京・六本木ヒルズ展望台 東京シティビューで開幕した。
2018年公開のディズニー/ピクサー映画『Incredibles 2』(邦題『インクレディブル・ファミリー』)や2017年公開のディズニー/ピクサー映画『Coco』(邦題『リメンバー・ミー』)、2017年公開のディズニー/ピクサー映画『Cars 3』(邦題『カーズ/クロスロード』)など、公開される作品は必ず大ヒットを記録するPixar Animation Studios(ピクサー・アニメーション・スタジオ)の作品がどのように作られていくのか、キャラクターがどのように生み出されるのか・・・普段見ることができないアニメーション制作の裏側を紹介する展覧会『PIXARのひみつ展 いのちを生みだすサイエンス』(英題『The Science Behind PIXAR』)は、2015年にアメリカ合衆国マサチューセッツ州のボストンにあるMuseum of Science(サイエンスミュージアム)での開催を皮切りにアメリカ合衆国やカナダの8か所で開催され、1,500,000人以上を動員し、今回満を持してアジアに初上陸。今年、待望のディズニー/ピクサー映画『Toy Story 4』(邦題『トイ・ストーリー4』)が公開されることも決定し、日本国では2019年7月12日(金曜日)より全国公開されることでも展覧会『PIXARのひみつ展 いのちを生みだすサイエンス』が注目を集めており、初日から多くの来場者で賑わいを見せている。
開幕前日4月12日(金曜日)には、アメリカ合衆国からPixar Animation Studios(ピクサー・アニメーション・スタジオ)ミュージアム+展覧会プログラム シニア・マネージャーのMaren A. Jones(マレン・A・ジョーンズ)と、Museum of Science(サイエンスミュージアム)企画展運営マネージャーのPeter Garland(ピーター・ガーランド)が来日。マレン・A・ジョーンズは、展覧会について「広い年齢層のお客様に楽しみながらピクサーのチャレンジと問題解決について知っていただくことができると思います。日本国でも世界中でもこの展覧会の目的は同じで、次世代のクリエイティブなストーリーの語り手と問題解決者を育むことです。最近のテクノロジーの進化・発展は目覚しく、5年後にはどうなっているかわからない状況なので、特定のテクノロジーに特化して学ぶことはあまり意味がないと思います。いまの子どもたちは、まだ存在しないテクノロジーをこれから学んでいくことになります。そのために、好奇心やクリエイティビティなど、一人での学習または共同作業、その中での挫折や失敗を怖がらず、立ち直る、そういうような時間を超えるスキルを学んでもらうことが大切です。この展覧会ではこのようなことを理想とし、ご来場いただくお客様に感じ取っていただき、ご家族やご友人で分かち合っていただきたいです」と挨拶した。
展覧会『PIXARのひみつ展 いのちを生みだすサイエンス』は、ピクサー作品の技法や科学を、制作のカギとなる8つの工程「Modeling/モデリング “キャラクターの形をつくる”」「Rigging/リギング “キャラクターの動きをつくる”」「Surfaces/サーフェイス “髪や服などの外見を決める”」「Sets & Cameras/セット & カメラ “物語の世界をつくる”」「Animation/アニメーション “キャラクターを動かしてみる”」「Simulation/シミュレーション “キャラクターの髪や服を動かす”」「Lighting/ライティング “昼や夜などの明かりを調節する”」「Rendering/レンダリング “映画館などで楽しめる状態にする”」を40以上のアクティビティと30以上の映像で紹介。それらはアメリカ合衆国やカナダで展示されたオリジナルver.を日本国の教育の特徴やニーズに合わせて一部改良した特別ver.のハンズオン(体験学習)展示となっており、六本木ヒルズ展望台 東京シティビューから広がるダイナミックな東京の景色と共にピクサーの世界に入り込んで遊びながら学び、子どもから大人まで誰もが楽しむことができる。
ピクサーのプロダクション・パイプライン
映画『Inside Out』(邦題『インサイド・ヘッド』)のシーンを使ってピクサー・アニメーション・スタジオのアニメーション映画製作の工程(プロダクション・パイプライン)8工程の概要が紹介され、流れを把握することができる。これらの工程は、順番通りではなく、各工程を行き来して精度を高めながら作品の完成に至る。アメリカ合衆国では、アメリカン・コミック・ブックの制作工程と同様にアニメーション制作の工程も分業であることがわかり、それぞれ専門のアーティストが担当している。