• HOME
  • NEWS LIST
  • Art
  • 展覧会「クマのプーさん」展がPLAY! MUSEUMで開幕—原画約100点と物語、詩が響き合う百町森でプーさんと仲間たちに出会う

展覧会「クマのプーさん」展がPLAY! MUSEUMで開幕—原画約100点と物語、詩が響き合う百町森でプーさんと仲間たちに出会う

子どもから大人までみんなが大好きな『クマのプーさん』の物語と世界をたどる展覧会がPLAY! MUSEUMで開幕した!どのような展覧会になっているの!?記事を読み進めよう!

 
企画展示「クマのプーさん」展
クマのプーさんに出会ったSAPIENS TODAY|サピエンストゥデイ公式アンバサダーの加藤倖都さん ©︎ SAPIENS TODAY and Wingedicate, Photo by Ryohei Ryan Ebuchi

teddybearWinnie-the-Pooh|クマのプーさん

企画展示「クマのプーさん」展

E. H. シェパード『絵本 クマのプーさん』原画 1965年 E. H. Shepard, Illustration for The Pooh Story Book by A. A. Milne. Courtesy of Penguin Young Readers Group, a division of Penguin Random House, LLC. © 1965 E. P. Dutton & Co., Inc.

A. A. ミルンが物語・詩を、E. H. シェパードが絵を手がけた『Winnie-the-Pooh』(『クマのプーさん』)シリーズは、発表当時から人気を博し、多言語に翻訳され、いまも世界中で読み継がれる。クリストファー・ロビンのクマのぬいぐるみ“プー”と、森の仲間たちとの日常が描かれている『クマのプーさん』シリーズは、1924年刊行の子ども向け詩集『When We Were Very Young』(邦題『クリストファー・ロビンのうた』)、1926年刊行の絵本『Winnie-the-Pooh』(邦題『クマのプーさん』)、1927年刊行の子ども向け詩集『Now We Are Six』(邦題『クマのプーさんとぼく』)、1928年刊行の絵本『The house at Pooh Corner』(邦題『クマのプーさん プー横丁にたった家』)の4冊から成るシリーズ。1960年代からはウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオがこの4冊を原作とするアニメーションシリーズを制作し、原作の知名度に大きく貢献した。日本国では、児童文学作家/翻訳家の石井桃子による翻訳で1940年に絵本『クマのプーさん』(当初は『熊のプーさん』)、1942年に絵本『プー横丁にたった家』(当初は『プー横丁にたつた家』)が岩波書店から刊行。英文学者の小田島雄志とその妻・小田島若子の翻訳で1978年に詩集『クリストファー・ロビンのうた』、1979年に詩集『クマのプーさんとぼく』が晶文社(現在は、河出書房新社)から刊行された。

teddybearPooh A to Z

企画展示「クマのプーさん」展

会場入り口は、絵本の見開きに! ©︎ SAPIENS TODAY and Wingedicate, Photo by Ryohei Ryan Ebuchi

企画展示「クマのプーさん」展

クマのプーさんについて知ることができるPooh A to Z ©︎ SAPIENS TODAY and Wingedicate, Photo by Ryohei Ryan Ebuchi

本展は、イギリス(連合王国)の児童文学に造詣の深い文学博士/翻訳家で聖心女子大学 教授の安達まみが監修。本展のインテリアやグラフィックをデザインしたのは、建築家/デザイナーの齋藤名穂と、グラフィックデザイナー/アートディレクターの田部井美奈が担当した。

企画展示「クマのプーさん」展

“A”は、アメリカ ©︎ SAPIENS TODAY and Wingedicate, Photo by Ryohei Ryan Ebuchi

企画展示「クマのプーさん」展

“B”は、ちっぽけな脳みそのクマ ©︎ SAPIENS TODAY and Wingedicate, Photo by Ryohei Ryan Ebuchi

企画展示「クマのプーさん」展

“K”は、カンガとルー ©︎ SAPIENS TODAY and Wingedicate, Photo by Ryohei Ryan Ebuchi

Pooh A to Zでは、本展のテーマである「“クマのプーさん”がどうして愛され続けているのか?」をAからZの26のキーワードで、作者、キャラクター、イギリス(連合王国)の文化、日本語版を誕生させた石井桃子や吉野源三郎などについて掘り起こすことができる。コブタやイーヨー、ティガー、カンガとルーの親子、ウサギ、フクロなどお馴染みのキャラクターたちも登場!安達まみがまとめた短いテキストには、トリビア的なことも!また、スタイリストの伊東朋恵によってセレクトされた古時計やつぼ、雨傘、1920年代の汽車の模型など、イギリス(連合王国)や『クマのプーさん』にまつわるアイテムも立体的に展示されているので、1つひとつをじっくりチェックしよう!そして、Pooh A to Zから百町森につながる渦巻き状の道には、A. A. ミルンが書いた詩やE. H. シェパードが描いた原画をどのように楽しんだらいいのかなどのヒントが、イングランド南部のアッシュダウンの森を訪れたことがある児童文学作家/絵本作家/小説家の梨木香歩によって原作をオマージュしたリズミカルなことばで「森のなかを行こう」が書き下ろされている。

齋藤名穂さんと田部井美奈さんによる解説

原画を観る前に、物語も知っているお話もあれば知らないお話もあるはずですし、ディズニーのアニメーションだけを知っている人など色々な方が来られると思うので、入り口をたくさんつくりたいというのがありました。プーさんの背後に広がる世界、歴史のお話や登場人物など、様々な要素をどのように楽しく観ていただけるのかをA to Z、A・B・C・・・でたどっていく中で色々な切り口がバラバラに出てきます。空間的には、コブタもいれば、木や枝も歩いているような感じで、ナンセンスな色々なものが連なって行進していて、今回のお話の中に色々な要素が出てくるということが最初に入ってきたときに見えるといいなというのを意識しながら空間を構成しました。(齋藤名穂) | “プーさん”のことは知っていたのですが、詳しいわけではなく、自分の中には昔から知っているとても有名な物語としか気持ちがありませんでした。クラシックなものをやるというふうには見せたくなく、現代における『クマのプーさん』という切り口でやってほしいというご依頼だったのが印象に残っていて、取り組んでいて楽しいものでした。それぞれの書体は、原著4冊のタイトルの書体に寄せたものにしています。クラシックな書体を使っているのですが、素材や質感、佇まい、モノっぽさみたいなところで、ただ懐かしい・可愛い・クラシックにならないように洗練されたものを意識しました。(田部井美奈)


 

Winnie-the-Pooh is organized by The Eric Carle Museum of Pictur e Book Art, Amherst, Massachusetts, United States.
続きを読む
2 / 5

毎回、PLAY! MUSEUMに入館する前からワクワク、ウキウキするのだが、今回の企画展示「クマのプーさん」展もセンスの良い会場&展示になっていてワクワク、ウキウキが止まらなかった!Pooh A to Z、百町森、アッシュダウンの森のきろく、すべてに『クマのプーさん』の優しくのんびりした雰囲気とユーモアが漂う。そして、子ども向けの物語・詩と絵ではあるけれど、大人の私たちが忘れかけている人生において大切なものとは何かを教えてくれる。約100点の原画も鮮やかで、それぞれのシーンやキャラクターにゆったりとした刹那と動きがあり、物語の世界にのめり込んでしまうくらい素敵な原画となっている。百町森の階段に座った瞬間、PLAY! MUSEUMに来た誰もが物語のおわり:アッシュダウンの森の頂上にある魔法の場所“ギャレオン・ラップ”で、学校に通う年齢になったChristopher Robinと、Poohのお別れのやりとり——“Pooh, when I'm--you know--when I'm not doing Nothing, will you come up here sometimes?(プー、ぼくがいなくなってもここに来て何もしないってことをしてくれる?)”、“Pooh, promise you won't forget about me, ever. Not even when I'm a hundred.(ねぇプー、ぼくのことを忘れないと約束して。ぼくが100歳になっても。)”を思い描くだろう。内覧会に出席したSAPIENS TODAY|サピエンストゥデイ公式アンバサダーの加藤倖都さん(俳優/モデル)は、「『クマのプーさん』について改めて学ぶことができたPooh A to Z、物語と詩、70年以上も前に描かれたとは思えない新鮮な原画が響き合う百町森、映像と音、森の香りが流れるアッシュダウンの森のきろくすべてに癒され、なんだかいつも以上に優しい気持ちになれました!僕もPLAY! MUSEUMでプーさんたちと一緒に素敵な時間を過ごせました!」と感想を語った。

 
error: